「鏡の見る夢」

夢にまで見た夢は夢のまた夢

群青

見えない海に沈んで


水面を眺めている


青に散る光


痺れた四肢を放ったらかしにして


涙の匂いのする液体に溺れている


身体が揺れているのか


意識が歪んでいるのか


体内の


細胞の


隅々までの水分が


解き放たれてゆく


枯れた珊瑚の様に砕けて


このまま砂になれ


白く乱反射しながら


何処かの浜へ流れ着け


それとも


光の届かぬ深海の底の底


沈黙の闇に落ちて行け