2020-05-17 五月 空を見上げ あまりの眩しさに 光から逃げて俯いた 湾曲した視線は 影の的を射抜く 眼を瞑っても 光線の残像を持て余し 諦めるしかない 痛みにも似た感覚に痺れ 再び虚空を凝視してしまう 五月よ 光の魔法よ 呪文を受けた者達は 花々の周りを乱舞する 楽園に遊ぶ己れに満足し 無邪気に笑う やがて時が過ぎ 煌きが雨に流され 太陽の熱が地面を焦がすまで 楽園は永遠で無いのだと知っているのに 魔法に騙されたふりを続けながら 笑う 笑う...