「鏡の見る夢」

夢にまで見た夢は夢のまた夢

外方

雨を滴れそうな雲に焦らされて


出掛け兼ねている


あなたの為に選んだ靴は赤


私の肌が映える様に




女は狡いから


今日、此の靴が履けないなら


あなたに逢わなくても構わないと


気持ちが掠れる


まるで シーソーの上を歩く様


往ったり来たり、上がったり下がったり




捕まえられる?


自分自身をすら 操作出来ない


そんな心を


あなたは


停めて置ける?




雲の切れ目から
零れ出た日差しに
赤い靴が ぽつん


光って向こうを向いている