「鏡の見る夢」

夢にまで見た夢は夢のまた夢

細胞

硝子の球体


に、閉じ込めている思いを一つ取り出す為に


潰す


私は指先に少し傷をつける


血が滲む


硝子は薄くて、脆くて、でも硬くて


怪我をしないと、中のものを出せない理不尽


包み隠している様で、透き通って見える思い


壊すと痛い


でも壊さずにいられない


誰かに自分を伝える為に、あえて晒す心の内側


いっその事、全部を踏みつぶしてしまいたいけれど


そんな事をしたら抜け殻になるかもしれない


妙な所で臆病風が吹く


大胆に武器を振り回す私に


隠れた硝子の細胞


鎧で守っているそれは、あまりにも小さすぎて


悲しすぎて