「鏡の見る夢」

夢にまで見た夢は夢のまた夢

触感

さわって

私の言葉にさわってみて

それだけでいい



あなたに伝えたくて

私の芯で育てた思いが

言葉になって爆ぜてゆく



どうぞさわって

確かめて欲しい

張り詰めた感情の弾力を

感じて欲しい



私も

あなたにさわりたい

息を殺した指先で

あなたの思いをなぞってみたい

悪戯に微かな指紋を残したい



そんなふうに

ふれあう仕草を重ねて

言葉であなたを愛したい



さわって

それだけでいい

指先が溜め息で震える程に密やかに

感じたものが本当だから



私の言葉にさわってみて