2009-08-14 伐採 まだ、咲かぬのに 百日紅は幹を切られ 開きかけた蕾をたわわにたくわえたまま 落とされた枝は焼かれた 毎年、紅い花より遅く咲いた 見上げては、いつ咲くか、いつ咲くかと 心待ちにしていた 真白な花だった まるで夏に咲く桜のごとく 一途な可憐を見せてくれたはずなのに 緑の葉すら残さずに、少しねじれた幹が棒の様に残された 生々しい切り口は唖然としている なぜに切ったか 木の傍に立ち 手を差し出し、触れる事も出来ず 私はひとり 花の弔い