「鏡の見る夢」

夢にまで見た夢は夢のまた夢

存在

無意味な言葉は要らぬと言われて


私の口はなくなった


口がなくなったから綴ろうと思ったら


下らぬ事を書くなと言われて


私の腕はなくなった


書く事が出来ずに泣いていると


泣くなと言われて


私の眼はなくなった


何も出来なくなった私がうろうろしていると


そんなものは要らないだろうと言われて


私の脚はなくなった


ひっそりと、明日の事を考えていると


無駄な事は考えるなと言われて


私の脳はなくなった


何もなくなった私は


宇宙の果てに放り出された