2012-09-23 読書 本を開くと 頁に並んでいる文字が ぼろぼろと落ちた 拾い上げようとしたら 何かの文字の欠片が指先に刺さり 血が滴った 次の頁をめくっても 次の頁をめくっても 文字はこぼれ落ち 足元は黒い小さな破片で埋もれてゆく しばらく眺めていたけれど 立ち上がり 文字を踏まない様気を付けながら 箒で集めて塵箱に捨てた 私は自分の言葉を綴り始めた 白い本に 赤い血を滴らせながら