「鏡の見る夢」

夢にまで見た夢は夢のまた夢

晴着

正月の結界が解かれ

ほんの少し雰囲気だけ残って居た

ハレは仕舞い込まれた

 

未だ暖かさを何処かに探すには

表は寒く

ケを襟巻きして耐えて居る

 

何処に行ってしまったのだろう

あのワクワクしたお正月

晴着を纏うのが待ち遠しかった

子供の頃

 

褪せていく行事

質素では無く簡単な生活

丁寧な暮らしは晴着と一緒に

押入れの何処かで眠って居る